テレビ再出発 2012 5 13

 2011年は、「テレビ敗戦の年」として記憶されるという。
確かに、日本の電機メーカーは、軒並み巨額の赤字を計上しました。
その原因は、テレビにあります。
「作っても作っても赤字」というのが、テレビ事業だったかもしれません。
 しかし、「テレビ再出発」と言っても、その道のりは厳しい。
再出発のボトルネックになるのが、リモコンという存在です。
これがある限り、テレビ再出発は難しいものとなるでしょう。
 テレビのスマート化を妨げているのが、リモコンです。
チャンネルを変える程度ならば、リモコンで十分ですが、
それでは、永久にテレビのスマート化はできないでしょう。
 携帯電話がスマートフォンに昇華したように、
テレビは、スマート・テレビになりうるか。
そのためには、リモコンをどうするかが問題となります。
 スマートフォンで、テレビをコントロールするか、
あるいは、タブレットでコントロールするか。
 ただし、日本では、和室の場合や、
洋間でも、じゅうたんを引いて使う場合があり、
その場合、床に座ることになるので、
リモコン役のスマートフォンやタブレットを床においておくと、
踏んで壊してしまう可能性があります。
 誰でも、つい、うっかり、
テレビのリモコンを踏んでしまったことがあるでしょう。
 日本では、その生活様式が、
解決しなければならない新たな問題を作っているかもしれません。
完全に洋風の生活様式になれば問題ありませんが・・・・・。
 しかし、スマート化したテレビを、
テレビのリモコンで操作するのは、困難でしょう。
 音声入力は、テレビの音声と混ざってしまい、
音声認識が難しいと思います。
 そういうわけで、携帯電話がスマートフォンに昇華したように、
テレビが、スマート・テレビになるには、いくつかの難所があるのです。
 パソコンにマウスという発明がなかったら、
これほどパソコンは、普及しなかったでしょう。
 スマート化したテレビに、
パソコンのマウスのような道具はできるか、
それが、スマート・テレビの出発点となるでしょう。

テレビ敗戦、新たな出発 2012 2 5

書名 電機・最終戦争 生き残りへの選択
著者 日本経済新聞社 編集  日本経済新聞出版社

 2011年は、「テレビ敗戦の年」として記憶されるという。
確かに、日本の電機メーカーは、軒並み巨額の赤字を計上しました。
その原因は、テレビにあります。
「作っても作っても赤字」というのが、テレビ事業だったかもしれません。
 このような状況を見て、野口悠紀雄氏は、
「週刊東洋経済2012.1.21」で、このように評論します。
 パナソニックもシャープも、韓国のサムスンを意識していた。
しかし、サムスンは、量的に拡大しているだけだ。
実際、テレビ事業は、赤字である。
 日本のメーカーは、サムスンに負けたのではない。
EMS企業(電子機器の受託生産企業)に負けたのだ。
 重要なのは、液晶テレビの生産モデルが、
巨大EMSの成長で本質的に変わったことである。
 それにもかかわらず、垂直統合モデルを維持し、
量でサムスンと競ったことが、基本的な誤りである。
 サムスン電子の液晶パネル部門は、
ウォン安にもかかわらず、利益が出ていないと指摘しています。
 さて、今、全盛を極めているアップルも、
負けた時代があったのです。
アップルは、パソコンメーカーとして成功していた時代があるのです。
 しかし、ウィンドウズ95の登場で情勢が変わったのです。
アップルは、パソコンの大衆化に乗り遅れてしまったのです。
同時に、これは、マイクロソフト・インテル帝国の船出を意味していました。
しかし、この帝国にも、スマートフォンの出現で、陰りが見えています。
 私は、こう言いましょう。
負けることは、いいことだ。
新たな出発ができるからだ。
勝ち続けていれば、今のやり方を変えることができない。
 しかし、時代は、変わっていく。
そして、消費者も、いつの間にか変わっていく。
 かつて、地球では、恐竜全盛の時代がありました。
温暖な気候と豊富な食糧によって、
恐竜は、どんどん体を巨大化させ、地上の王者となりました。
 しかし、地球が寒冷化していくと、食糧が不足し、
恐竜は、地上から姿を消していったのです。
 恐竜に「地球が寒冷化したから、変わりなさい」と言っても、
それは、無理な話だったでしょう。
 しかし、企業は変わることができるのです。
環境の変化に応じて、企業は、変わることができるはずです。

































































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